観光ボランティアガイド 駿府ウエイブ

静岡浅間神社の本殿に参拝し、新人ガイドの現地研修を行いました。

12月12日(月)に、静岡浅間神社での新人研修を行いました。12名中10名の参加で、宇佐美権禰宜に大拝殿と本殿を案内していただくという贅沢な時間でした。

 

 

改修中の南回廊から始まり、北回廊の前で塗りたての漆が光る姿を見ながら、漆塗りの工程などの説明をしていただきました。振り返り、総門と神厩舎では塗り方が違います。どちらが漆塗りだと思いますか?との質問がありました。正解は総門が漆塗り、神厩舎は膠塗り(にかわぬり)でした。26ある重要文化財のうち、神厩舎と舞殿、宝蔵の3つが漆塗りではないそうです。

 

ガイドの作法を教えてもらいました。参道には立ち止まらない、参拝の邪魔をしない、楼門に入る際には一礼をして左側から入る、お参りをしてもらってから説明をする、など。

 

 

大拝殿に昇殿します。富士山を表している大拝殿は、漆塗りの神社では日本一の 21メートルの高さ。二拝二拍手一拝した後、中を見回しその高さと広さを体感しました。上を見上げ、10面の天井絵の狩野栄信と寛信の天人の絵の違い(顔の描き方など)などの解説がありました。蟇股の彫刻のうち、「目覚め猫」、「金太郎」、「花咲か爺さん」、などの紹介も。本殿を見上げる場所で、その豪華な唐門の姿を眺めました。

 

 

 

本殿に参拝、入り口で一礼し、まず神部神社に皆でお参りし、次に浅間神社でお参りをします。浅間神社の木之花咲耶姫命がご覧になる御神体山である富士山を、一礼をして背中を向ける非礼をわび、私たちも順番に石段に上り見て、その美しい姿に感嘆し、浅間神社に向かい一礼しました。

 

 

後ろに回り、三大彫刻は、この「粟穂に鶉」と、楼門の「水呑みの龍」、八千戈神社の「鳳凰」と思っていると、諏訪立川流の説明がありました。蟇股彫刻の鳥類では力不足なので、神部神社では「雲に麒麟」の麒麟が、浅間神社では「竹に虎」の虎の彫刻が守っているそうです。横の上部、緑色の力人、力士を見て、神部神社側は若く筋肉もあり、浅間神社側は髭が生えた年寄りと、その相違があることも。平彩色と本殿に特徴的な金箔の生彩色を眺めて本殿を後にしました。

 

 

 

八千戈神社に入りまず皆でお参りをします。家康公が戦に行く時に携帯していた念持仏の摩利支天が祀られ、東照神君ゆかりの寺として念入りに造営され、家康公の木像が祀られているそうです。神部神社には配祀神として家康公の絵が祀られているそうです。門に彫られた麒麟の彫刻、右と左で雄と雌の違いがあるとの説明もありました。

 

 

 

その後、5名の新人が残り、会員による案内で悠仁親王のお印の高野槙とその葉が切れることのない、夫婦円満のご利益があるナギノキの説明をしました。百段階段を上り、麓山神社に向かいます。息が苦しい中、百段階段を上れなくなったら、ガイドを続けるのに赤信号かもとの話が聞こえてきました。賤機山古墳を見学し、7年前の4匹の猪親子の動画をお見せしました。大歳御祖神社へ降り、改修を終えた本殿を見上げます。

 

 

池の横のダイオウ松の三本の葉にちなんだ空海の三鈷の松の話をしました。

城代などが献納した石灯籠は1740年頃には1200余基になり建てる場所がなくなり金納になり、それが浅間金となり、松平信濃守忠明が再建の費用とした旨の説明も。

最後にオガタマノキノキの木の実の写真や落下した実のかけらを拾い、巫女さんの鈴を思い浮かべました。

 

 

宇佐美権禰宜の説明が詳しく丁寧で、会員も初めて聞いたことがたくさんありました。ガイドの勉強になり、有意義な時間でした。有り難うございます。夕方になり、山の上は寒くなりとても冷えてきました。みなさまお疲れ様でした。

新人ガイド研修は駿府城公園も終え、1月に久能山東照宮が予定されています。会員として活動できる日をお待ちしています。