変わらない新しさに出逢う丸子宿とまほろばの里・泉ヶ谷。季節を問わず散策におすすめです。
東海道・丸子宿には、歌川広重の東海道五十三次の浮世絵・丸子宿を彷彿とさせる創業420年のとろろ汁の丁子屋があります。半世紀前、大鈩(おおたたら)の集落にあった築約250年以上の建物を移設しました。
玄関前の庭に十辺舎一九が享和2年(1802)初刷りした「東海道中膝栗毛」の中で、弥次さん喜多さんが
注文したとろろ汁を用意しているお店の夫婦の喧嘩が始まり仲裁に入ったが食べ損ねた物語の中で
詠んだ狂歌「 けんくはぁする 夫婦は口を とがらして 鳶とろヽに すべりこそすれ 」の碑があります。
松尾芭蕉が元禄4年(1691)に詠んだ「 梅若菜 丸子の宿の とろろ汁 」の句碑を含め、
ここは250年に及ぶ徳川の平和がもたらした「江戸時代」の文化の集積地と言えます。
素朴なとろろ汁をご賞味いただく前後に、平和な江戸時代に誕生し、現在も私たちが享受している
俳句、滑稽本、浮世絵に取り上げられた丸子宿をご紹介します。
土・日・祝の10時から15時まで。丁子屋HPはこちら。
丁子屋から徒歩で約15分、車で約3分のところに泉ヶ谷あります。この地は文化が交わり、伝え、結ぶ土地。
ここには、今川・徳川時代から受け継がれた静岡の伝統産業から「創る・遊ぶ・学ぶ・触れる・観る・味わう」ことができる体験型施設=駿府の工房 匠宿があります。
多くの方に駿府に触れていただき、次代に伝えていくことでこの豊かな文化を未来へと結んで行きます。
泉ヶ谷には、戦国時代に今川氏により築城された丸子城址があります。保存状態の良い山城で登山道は整備され、各所に案内表示が設置されています。泉ヶ谷口からは本丸までゆっくりと呼吸を整えながら登って30分弱で登頂できます。
本丸跡からは伊豆半島、駿河湾、安倍川、静岡市の眺望が楽しめます。
柴屋寺は、今川氏親の庇護を受けた連歌師宗長が 丸子川中流の元宿から北に入る谷あいの地に永正元年(1504) 庵(いおり)・柴屋軒を設けた所です。宗長の「宇津山記」には、「丸子という里 家五六十軒 京鎌倉の旅宿なるべし 市あり 北にやや入て泉谷といふ、、、」と記されています。
駿府の工房 匠宿には無料駐車場が完備しております。