『静岡浅間神社と家康公の関係を深く学ぶ』ための会員向け現地研修会が2月17日(金)開催されました。
2月17日(金)の午後に行われた静岡浅間神社での会員対象の研修会に、会員53名が参加しました。宇佐美権禰宜にお願いしたテーマは、ドラマ館開館にちなみ、静岡浅間神社と家康公について、でした。宇佐美さんからは立て看板にもある、「家康公と浅間神社にまつわるはなし」などの資料が配布されました。
まず、総門横の御神水井戸について。御神水は神様へのお供え物の水で、井戸は家康公の時代からあり、家康公はこの水で手水を使われ、飲まれたこともあるのでは?と想像できると。
叶え馬は家光公の時代のもので、左甚五郎集団が作ったと言われています。神厩舎の右に扉があり、かつてそこにも本物の馬がいたと思われ、左側は畳敷きの部屋でした。
資料の漆工事基本工程表を見ながらの説明です。神厩舎と総門を見比べ、同じ朱色だが、神厩舎は弁柄を膠で塗り、総門は漆に弁柄と朱を使用している。漆の工程は43工程まであり、総門、楼門など殆どが33工程で終え、43工程まで仕上げるのは、本殿の唐門のみである。楼門の作業に一日14,15人が従事し、古い漆膜の掻き落としに時間がかかり予定より伸びて3年かかった。それだけ漆工事の作業は複雑です。今年夏には大拝殿の改修が始まり、5年かかる予定です。
大拝殿前に移動します。浅間神社の絵図として一番古い、「天正14年(1586)権現様建立絵図」を見比べ、現在の境内構図と変わっていない事と、大拝殿の入り口の柱の本数の変化の説明がありました。家康公の時代から大拝殿は二階建てで、それは富士宮の浅間大社と静岡浅間神社だけ。大拝殿はケヤキの柱が地面から二階まで接ぎ木されて通っていて、高さは21m、漆塗りの神社では一番高いそうです。
家康公が東照宮として、神部神社と八千戈神社に合祀されており、同一境内に二座祀られているのは静岡浅間神社だけ。神部神社に鎮座の東照宮は、家康公七十二歳の御尊影が納められています。八千戈神社の東照宮は、明治30年(1897)に八千戈神社に合祀されました。家康公の御尊像を作った三木松平氏二代目重忠が、家康公にお目にかけたところ、奇特なことだと自分の髭を胎内に入れてお下げ渡しされたものが、江戸の養国寺に祀られていたが、明治になり三木松平氏の子孫が駿河に移住し、二番町の邸内に祀っていたのが合祀され、今日に至っているそうです。毎年6月1日に東照宮祭が齋行されています。
終了後、テレビでも放映された、シジミが生息している場所を教えてもらいました。南回廊の横の水路の奥です。安倍川からの清流が池に流れ、境内の水路にも、そして回廊を廻ってこの土地を清めているそうです。小さなシジミですが、生き物が生息していることに驚き、サンクチュアリであることを改めて認識しました。
宇佐美さん、貴重なお話を大勢に説明して頂き有り難うございました。とても参考になりました。
静岡浅間神社では、ドラマ館開館中は駿府ウエイブの会員が毎日境内でご案内させて頂いています。お気軽にお声かけ下さい、お待ちしています。