生活環境保全林としての「高山・市民の森」
高山(標高716m)頂上の遠景には富士山が望めます。今年は10月の時点ではまだ冠雪していませんが、やがて雪化粧してくっきり浮かび上がることと思います。
上記写真に「足久保」と方向が表示されているように、この道を北にとりますと聖一国師がお茶の種を中国からもたらして植えたとされる足久保に出ます。この写真の反対側(西側)には突先山や大山があり、その脇を通ると聖一国師の生まれた栃沢に着きます。今では、栃沢の生家へ藁科川沿いに車で玄関先まで行くことができますが、鎌倉時代は足久保から山伝いに越えていくのが近道でした。
高山頂上からは、静岡市街地やその前後の眺望も抜群です。手前左右に伸びているのが第2東名高速道路で、その先を安倍川と賤機山を貫いているのが静清バイパス道路です。賤機山の南に広がるのが静岡市街地ですし、その南には晴れていれば駿河湾やさらに先に伊豆半島南部が見えます。
「高山・市民の森」は静岡市葵区水見色にあります。高山の頂上を訪れた人にとっての醍醐味は、写真のように遠くには富士山が望められ、眼下には静岡市の中心街はもとより天気が良ければ駿河湾から伊豆半島まで眺められる絶景を堪能することができることです。頂上の裾野に広がる森は整備され心ゆくまで森林浴を楽しむことができます。また、森の中央には「森の恵」と称した建物があり、学習や休憩をとる設備が整っていて管理人も置かれています。
この「高山・市民の森」は、生活環境保全のために造られた森林です。それだけに保健休養機能の高い森林として選定され、水源の涵養やヒートアイランドの防止、大気の浄化など人々の環境を保全するために静岡県により整備して造られ、維持・管理は主に静岡市が担っています。
森へのアクセスは、市街地から国道362号線を藁科川に並行して進み、大原で水見色方面に右折し林道高山線(水見色側の林道)を利用するのが便利です。駐車場は「森の恵」の先にあります。
高山・市民の森パンフレットはこちら。