駿府ウエイブ会員による「駿府歴史夜話」のはなし
7月18日(土)夜、駿府城公園の巽櫓(たつみやぐら)1階催事場で駿府ウエイブの大橋正幸会員による「駿府歴史夜話」と題する話の会が開かれました。副題として「駿府城トリビア~意外と知らない静岡の歴史・怪談~」が添えられていました。トリビアは雑学的な知識という意味で使っていると思われますが、些細なことだけに、あまり地元静岡の人でも知らないのではないかと思われることが多い事柄を、事実存在することや実話に基づいて話していました。
「夜話」と「怪談」の文字から、夏の怪談話がいっぱい聞けると思われたお客様が多くいらっしゃったのではないかと推測されます。実際、会場には小学生ぐらいのお子さんの姿もちらほら見かけられましたし、大人の方でもそういう方面の話を期待されていた方も多いかとも感じられました。実際には落語にある怪談話とは趣が異なり、歴史や文化や生活の中に怪談話がちりばめられていました。ですから、落語家の林家正蔵のように、架空の話を巧みな弁舌で怖さを膨らませていくといったイメージに視点を置いた話し方ではなく、あくまで、今に残るお地蔵さまや宇津ノ谷トンネルや石碑など静岡の方であれば思い起こすことができそうな事柄を題材にしていましたし、そうでなくとも史実に基づいて話に説明を加えていく手法をとっていました。また、話にバラエティーがあり、現代ならではのパソコンを駆使してビジュアルなうったえ方をしているのが特徴的でした。
つまり、駿府ウエイブは静岡市内の名所旧跡をご案内していますが、観光ボランティアガイドの本領がいかんなく発揮された「駿府歴史夜話」でした。話の内容は、大橋会員自身が駿府ウエイブの広報誌に投稿してくれることになっています。また、その広報誌はこのホームページページでもご覧いただけるようになっていますので、乞うご期待をいただければ有り難いです。
科学の世界では宇宙旅行も夢ではない時代になり、科学は日進月歩のスピードで成長拡大を続けています。しかしながら、一方目を心の内側に向けてみると、ごく小さなことに一喜一憂していて、感情に支配されて生きているのが人間の性ではないかと思います。怪談話を聞いて恐ろしさを感ずる深層心理は数百年あるいは数千年、いや人に進化する前から変わっていないのではないでしょうか。