観光ボランティアガイド 駿府ウエイブ

3月21日(火・祝)春 の や じ き た ウ ォ ー ク in 宇 津 ノ 谷 峠 (第5回)が開催されました。

第5回やじきたウォークin宇津ノ谷峠がウォーク日和の3月21日(火・祝)に、102名の参加者で開催され宇津ノ谷を歩きました。駿府ウエイブのガイドは16人で、8時30分から5~8人集まり次第順番に出発しました。今回静岡市の広報に掲載されたためか、コロナも落ち着き始めたためか、宇津ノ谷の人気もあり申し込み開始より2日間で満員となりました。初めての参加者、ご家族連れ、連続参加の方などで賑わいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガイド前の打ち合わせと道の駅宇津ノ谷峠下りの様子

 


 

宇津ノ谷は奈良・平安・鎌倉・室町時代を通して約700年利用された蔦の細道をはじめ、江戸時代の東海道、明治のトンネル、大正のトンネル、昭和のトンネル、平成のトンネルと6通りの道が今でも通る事が出来る希有な存在で、道の博物館とも呼ばれている地区です。初めての方はもちろん、何度訪れても季節の新鮮な何かを見つける事が出来ます。

 

宇津ノ谷下の集落の立場、間の宿の由来を話しながら上の集落の入り口に着きました。宇津ノ谷の建築物には美しい景観を守るための基準が定められています。この基準を守ることで、統一感のある景観が現在も保たれています。建築物は10m以下、2階以下で屋根は切妻を基本とし、寄棟または入母屋による形状。出桁造り、つし造り、瓦の水のマークは火除けのおまじない。雨の流れを考え上の板を下の板に重ねて張った下見板、屋号の大きな表札を見ながら御羽織屋に着きました。

 

御羽織屋は天正18年(1590)、豊臣秀吉が北条征伐の帰途に立ち寄り、羽織を与えた事から呼ばれる様になり、数年前まで石川家の方がその御羽織や、徳川家康や徳川慶喜から贈られた茶碗などと一緒に展示説明されていました。残念ながら、石川ときさんが101歳で逝去されて見学はお終いになりました。軒先で柑橘類が無人販売されていました。

 

山の上には勝の木?の桜がきれいに咲いています

 

慶龍寺へ折れて向かいます。曹洞宗のお寺で天正6年(1578)開かれ、本尊は十一面観音です。境内の延命地蔵尊は明治42年(1909)に宇津ノ谷峠から移転されました。こちらでは十団子と鬼の逸話や「十団子も小つぶになりぬ 秋の風」と詠んだ芭蕉十哲の許六の句の碑の紹介をして、諏訪神社の方に上ります。

 

 

慶龍寺の前で

 

庚申塚、諏訪神社、丸子川起点の場所を通り、菜の花が咲いた桜並木を大正のトンネルへ上ります。

 

 

大正のトンネルの入り口を見た後、明治のトンネルに向かい、一休み。こちらも桜がきれいに咲き、眺めることが出来ました。

 

 

 

 

明治のトンネル静岡市側

 

 

 

 


 

 

明治のトンネルは明治9年(1876)に、安倍川の有料木橋を完成させた弥勒町の宮崎総吾の働きかけで開通し、有料でした。当初はくの字に曲がっていましたが、明治29年の火災で再整備され、現在のような直線になりました。大正、昭和、平成のトンネルの図を見比べ、標高が高い所から低くなり、トンネル内の高さも高くなり、広さも広くなっています。

昼間でも中は暗く、レンガのアーチは明治時代へタイムスリップするような、独特な雰囲気で何かが出てきそうです。遠くの声がきれいに響いてきます。

 

 

 

明治のトンネルを抜け、明治天皇御駐輦址を見て、明治の道を下ります。

 

 

 

歩道橋を渡り坂下地蔵堂に入ります。羅径記碑を通り、今年の8月20日(日)に20年に一度のご開帳になる本尊の延命地蔵尊のお知らせをし、書家の沖六鵬の書いた能化の扁額や鼻取地蔵や稲刈地蔵にちなんで奉納された鎌を見て、坂下地蔵の串刺しの十団子と慶龍寺の十団子違いを写真で説明しました。

 

蔦の細道は藤枝市側が工事のためこの日は通行できません。蔦の細道公園お休みどころでトイレ休憩です。すると、この日WBCのメキシコと準決勝中の日本が3対0で負けているとの情報が。次の決勝戦が無いなら、今日の参加を止めれば良かったかもとの声も聞きました。気を取り直して、旧東海道の道を上ります。この日一番きつい登り坂の始まりです。

 

日蓮宗の髭題目の碑を見て宇津ノ谷峠越えの登山道に入る前に、まだまだ歩きたい人のための健脚コースともっと旧東海道を知りたい人のコースの2コースに分かれる説明をします。健脚コースは、国交省の排煙施設が見える急坂を登り、蔦の細道の頂上に着き、下って道の駅にゴールとなるコースです。登った峠で右の山道に登ります。峠の分かれ道では市の職員の方が説明し、狭い登山道が渋滞しました。

 

 

 

 

 

宇津ノ谷峠の分かれ道

 


 

 

結果的に102名中健脚コースの参加者は59人で半数以上でした。蔦の細道頂上では富士山が見えた方や残念ながら見れなかった方も。5歳の女の子も健脚コースを通り無事ゴールしました。時間的に旧東海道コースとあまり変わらず、そんなに大変では無かったとの感想を聞きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蔦の細道の頂上

 


 

旧東海道コースは峠の地蔵堂跡や歌舞伎の「蔦紅葉宇津ノ谷峠」の舞台になった話や、雁山の墓を見て、宇津ノ谷の家並みが見渡せるビュースポットに着きます。桜の花も上からきれいに見えます。そして、竹林の美しい坂道を下り、馬頭観音にお参りして、宇津ノ谷集落を下って行きます。軒下の小さな十団子も確認しながら御羽織屋も過ぎ、下の集落を通りゴールの道の駅で約2時間半~3時間のコースでした。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

道の駅ではお楽しみの天神屋特製のお弁当や飲み物などを受け取りました。情報館ではベジチェック、血管年齢測定やマッサージなどのコーナーもあり、判定年齢がマイナス30と出たと喜びの声が聞こえてきました。外のテントでは朝採りの野菜や夏みかん、炊き込みご飯、大福、きんつば、焼き餅、お汁粉、タケノコも販売していました。

そして気になっていたWBCの結果は、メキシコにサヨナラ勝ちとの情報が届き喝采の声が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お弁当の袋の中は


 

参加者の感想をお聞きしました。コース的にはちょうど良かった。最高のウォーキングでした。お天気も良く桜や菜の花もきれいで良かった。楽しくウォークでき、大昔の旅人の苦労を少し感じることが出来た。お昼のお弁当も美味しかった。今回すぐに満員になり驚いた。などなど~。皆様ご参加有り難うございました。

 

募集のパンフレットはこちら↓