観光ボランティアガイド 駿府ウエイブ

静岡駅から車で4時間程。日本列島の背骨=大井川上流の豊かな自然 南アルプスユネスコパークエリア。

 

 

 

 

 

 静岡市は古代から京・大坂と江戸をつなぐ街道として栄えました。

江戸時代には駿河と呼ばれ、2峠6宿を擁して人と物の移動地域として注目されてきました。

明治から150年余りたつ時代になっても関東圏と中京・近畿圏の中間地点としての意識は、基本的に変わりません。

静岡県が東西に長く、新幹線駅の数にしても群を抜いて多い県であるイメージに引きずられて、

東西の軸で静岡市をとらえ過ぎるきらいがあるからです。

実際には、静岡市は南北に長い市なのです。

 

 今回紹介する大井川上流は、南アルプスユネスコパーク登録地域でして、日本列島の背骨にあたる地域です。

静岡市の南アルプスユネスコパークは、井川から日本第3位の間ノ岳((あいのだけ)3,190m)までとなっています。

この間には、三千メートル超える山が間ノ岳を含み10座もあるのです。

三千メートル級の山をこれほど擁する市町村は静岡市以外にはないと思います。

それ程、静岡市は海から山岳地帯にかけて深く伸びています。

 椹島(さわらじま)ロッジは、登山や散策などを楽しむ人々のための宿舎・憩いの場所として利用されています。

 

ここまで、静岡駅から車で4時間程かけないとたどり着けないほど奥まった所にあります。

それだけに、ここでは市街地の猛暑をよそに、夜や朝は半袖では肌寒い気候でとても過ごしやすいエリアです。

超高級ホテルの建設も取り沙汰されていて、総合的に考えても開発は進むことは間違いないようです。

 写真の河原に広がる林は燕沢という地域で、椹島ロッジから更に車で30分ほど上流に走ったところに開けています。

 

 

写真中央の白い花がギンリョウソウです。イチヤクソウ科の腐生植物です。

一般に植物は光合成して養分を自ら作っていますが、この花には葉緑素がなく、樹木から菌を介して養分を摂取しています。

この花も林の中の鬱蒼とした場所に咲いていました。別名ユウレイタケといいます。

 

南アルプスユネスコパークHP