心地よい暖かさに誘われ、徳願寺(今川義元公の祖母・北川殿の菩提寺)周辺を歩いてみました。
静岡市駿河区の向敷地の高台にある「徳願寺」は、今川家6代当主、義忠の正室、北川殿の菩提寺です。元は徳願寺山頂にあり「駿河七観音」の一つである大窪寺(だいあじ)という真言宗寺院であったとされます。本尊の千手観音は行基作ともいわれ、鎌倉時代のものとも言われています。1456年今川義元公の祖母で北条早雲の姉である北川殿により開基・改宗された曹洞宗の寺院です。江戸時代までは「得願寺」と書き、現在の境内は徳願寺山城の二の曲輪に移転したもので、今の住職で33代目になるそうです。
苔むし、曲がりくねった参道を上ると市街地や日本平が見渡せる眺望が開けます。北川殿のお墓をお参りしていると、境内にいるアヒル達がいつの間にか寄ってきます。合鴨農法をやめた方からいただいたアヒル達が始まりで当初は百羽もいたが、イノシシなどに襲われ減少、その後追加して放し飼いにしているそうです。秋の紅葉、冬には100本近くある山茶花も美しいようです。元旦には初日の出を拝みに来る方も多く、お汁粉のサービスもあったそうです。
徳願寺の横の農道をさらに上に歩くと「円山花木園」の看板があり、階段を登ると思わず歓声が出るほどの素晴らしい展望が広がります。富士山、日本平、駿河湾、安倍川、静岡市内が眼下に一望できます。木のベンチ、テーブルがボランティアの方々により設置されていて、これからの季節、景色を眺めながらお弁当を広げるのにちょうどよい小さな広場になっています。静岡市を西側から眺める夜景も美しいそうです。
歴史と眺望を楽しめるコースでした。
徳願寺参道
北川殿墓所(境内の奥に有ったものを手前に移転したそうです)
アヒル達
円山花木園
農道に表示が